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包丁を研いで、妻の帰りを待つ

平穏な一日(ひとり言)

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9月9日

仕事を終え帰宅すると、妻は出掛けて留守だった。

町内のお祭りに出かけると言っていた。

キッチンやテーブルの様子から、

夕飯は作らなかったようだ。

インスタント食品も無いし、

疲れて外食するのも面倒。

 

ビールを飲もうとしたら妻からメールが入った。

 

「飲んで帰るので、車で迎えに来てほしい」

「何時に?」と返信

「遅くなるけどお願いします」

 

ビールを冷蔵庫へ戻し、

冷蔵庫の中を見ると野菜が少しあるだけ。

キッチンを見ると私の出刃包丁がある。

先日、釣ったヒラメを捌いたが、切れ味が悪かった。

 

研いでみようか。

 

私は板前ではないので

正しい包丁の研ぎ方は分からない。

見よう見まねで研いで、切れそうだな、切れるのかな?のレベルで

いつも微妙な不安のある切れ味に仕上がり、包丁を研ぐ度に切れ味が違う。

 

ネギを切ってみる。

いい感じだ。

 

時計を見ると22時を過ぎている。

妻はまだ帰らないだろう。

練習のために日頃使っている包丁を研いでみる。

 

ふふふ・・・

ネギがサクサク切れる。

キャベツの芯もサクサク切れる。

ああ、ピーマンも良く切れる。

この切れ味に妻は驚くだろうな。

 

包丁、三本目

鋭い切れ味!

な~んて、妙な自信が湧いてくる。

一定のリズムで包丁を研いでいたら眠くなってきた。

23時を過ぎている。

タクシーで帰ってくればいいのに・・・

包丁研いだら疲れたし、もう寝ようかな。

 

午前1時、帰宅した妻に包丁を見せる。

なんでもいいから、切ってみてくれ!

はぁ?何を言ってんだか・・・寝るよ~

そういうと、妻はさっさと寝てしまった。

 

楽しみにして待っていたのに、

ちょっとだけでもいいから、

切って欲しかった。