今朝はどんな朝焼けになるのだろう。
毎朝の散歩が楽しみになっている。
しかし、夜明けが遅くなると同時に寒くなっているのも事実。
期待外れの朝焼けだと、
今春に就職した息子はひとりで寂しくないだろうか?
数年したら、この故郷へ戻ってくるだろうか?
娘はしっかり学んでいるだろうか?
ズボラな娘だけど、彼氏ができたのかな?
あれやこれやと、まるでジイさんみたいなことを思いながら散歩をしている。
何かで大学へ進学した息子の部屋に入った時、息子の机を見て驚き
これはなんだと妻に聞いたところ、息子は中学、高校といじめにあっていたそうだ。
息子が苦しみ悩んでいた時に、あなたは自分勝手に遊んでいたでしょ。
それに、あなたに言えば、きっと学校やいじめた相手のところに怒鳴りこんで
面倒になるから言わなかった。
そう妻に言われて愕然とした。
中学はPTA役員も務めて、行事にも参加した。
他の役員は息子がいじめられているのを知って、知らないのは私だけだった。
息子のためと思い、PTAや学校行事に参加し親睦を深めていたが、
肝心の息子については全く見ていなかったのだ。
感情を表面に出さない息子は、
シャープペンシルを机に突き刺し耐えていたのだろう。
私は、厳しい事ばかり言って、
息子の意見や考えには耳も貸さず、話すらしなかった。
父親、失格・・・
よく生きていてくれた。
ただ、それだけだった。
大学での新たな環境と生活は、息子に変化をもたらしたのか
私とも話をするようになった。(重要なことは妻と話しているようだが・・・)
就職し一人暮らしをした頃は、隣の部屋がうるさいとか話していたが、
今では一人暮らしも慣れて、職場の人も面倒をよく見てくれるので、
仕事が楽しいと話している。
今まで父親として何もしてやれなかった分、
これからはできる限りの事はしてやろう。
東京は暑かろう~と炭酸水飲料を2箱送った。
日本酒にハマっていると言っていたので地酒を3升送った。
旬の果物も送った。
その度に、息子と娘から、量が多すぎるからやめてくれと
妻に連絡があったらしい。
生きていてくれるから、
元気でいてくれるから、
笑っていてくれるから、
どんな返事も心地よい。
どうか、いじめないでください。
どうか、自殺しないでください。
ひとりひとりに夢があり、
未来があることを忘れないでください。
朝日はすっかり太陽の輝きになって、青い空が広がっている。
散歩が終われば、ご飯だ。
愛犬は玄関に向かって走っていく。
今日も一日がはじまる。