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釣れなくても、やめられない 

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7月1日

仕事をしていると田村さんが手招きをしている。

何用だろうと思い行ってみると、

「明日、釣りに行くんだけど、一人欠員が出てさ、君は行ける?」

そういえば木村さんが、明日はアブラメを釣り行くと言っていた。

 

アブラメ釣りは職場の仲間4人で3万円で仕立船で楽しむので、

一人欠けると船代が高くなってしまうので、できる事なら4人で楽しみたいのである。

しかし、私は仕事が忙しくて釣りにはいけない。行きたいけど行けない。

アブラメ釣りは今週でシーズン終了だぞ。なっ!なっ!行こうよ」

田村さんは、くすぐるように誘ってくる。

ああ、気持ちが揺らぐ・・・

いけない、いけない・・・片付けなければならない仕事があるのだ。

しかし、田村さんは更にくすぐり揺さぶり誘惑してきて、

とうとう私は誘惑に負けてしまい、釣りに行くことにした。

 

急いで帰宅して釣りの準備をするけれど、仕事が気になりいまひとつ気分は盛り上がらない。それでもキャンピングトレーラーを牽引し、田村さん、坂本さんを拾って久慈市にある八木漁港に到着したのは22時過ぎ、明日、乗り込む船を確認してからトレーラーで飲み始める。

仕立船で予約しているので寝坊しても、船頭さんは私たちがトレーラーで来ているのを知っているので起こしてくれるはず!トレーラーではビールを飲みながら、もう釣り上げたかのように大物の魚の話で盛り上がり、今回、船釣りデビューの坂本さんも飲んで少しリラックスしたようだった。明日は朝が早いというのに、いつの間にか三人でUNOを始めていて、ちょっとした旅行気分で就寝したのは1:30を過ぎだった。

 

7月2日3:30に起床し、準備を始めるけれど眠いのと二日酔いで頭がスッキリしない。木村さんが到着し、早朝4:00、木村、田村、坂本、私の4人を乗せ出港する。

釣り場に到着し、釣り始めてすぐに根に引っ掛けてラインから切れて仕掛け全部を落としてしまう。片天秤、水中ライト、集魚版、金額にすると3000円程度ですからダメージが大きい。けれど気を取り直して再開するが、またすぐに根に引っかかり急いでラインを緩めようとしても緩まない。なぜ?見るとリールにラインが絡んでいる。

グググ~・・・

竿が海中に引っ張られ、竿先が釣り針のように曲がる。

 

ボキッ!!

 

釣りを開始して30分も経っていないのに、竿が折れてしまった。

今日の釣りは終わりだと落ち込んでいると船頭さんが、

「お前は本当に釣りが下手だな!俺の竿を貸してやるから釣れって!」

「お前には絶対に釣らせてみせるから任せろ!」

 励まされているような?バカにされているような?船頭さんの言葉。

 

船頭さんの竿を拝借して釣りを再開したけれど、私だけ全く釣れないし根に引っ掛けてばかりで、すでに仕掛けを4セット失ってしまいもう仕掛けも後がない。

他の三人は好調に釣りあげている。

 きっと、仕事を放り出してきた罰だろうな。

やる気も無くなり、気分転換に?船尾で不貞寝をする。

 

 30分ほど爆睡したら気分もスッキリして、

呆れ顔の船頭さんを横目に釣りを再開!

他の3人は好調で、かなり釣っている様子で、

「諦めなきゃ釣れるんだよ~ハハハハ!」なんて言ってます。

むかつく~! 

 

ゴンゴン・・・

当たりきた~!!!

 

合わせて巻き上げます。 

「おお!やっときたか~」と船頭さんは安堵の表情。

で、釣りあげてみると手のひらに納まるサイズ。

「よくそんな小さい魚の当たりに合わせたな」と驚く船頭さん。

 

これ、どうしようか・・・最初の一匹目だし・・・

 「最初の一匹目だ、持って帰れ・・・」

悩んでいる私を察した船頭さんが、慰めるように言う。

船頭さんを見ると「今日のお前にはこれ以上は無理だ・・・」そんな顔をしている。

 

悔しいからリリース!

諦めない!

 

田村さんが爆釣でクーラーボックスに魚が入らなくなったらしく、

私にだけ氷を分けてくれた。

どうやら氷が入るのは私のクーラーボックスだけのようです。

 

ゴンゴンゴン!

当たりがきた!!!

竿先の食い込みが大きい!

慎重に釣りあげると30cmクラス~刺身サイズです!

 

よくやったと船頭さん。

 

ちなみにビギナーの坂本さんは35cmオーバーを爆釣状態です。

それにくらべて私と言えば、竿は折るし仕掛けも失い、魚はようやく一匹で

「お~い!新人さんに釣り方を教えてもらえ~」なんて船頭に言われる始末。

 釣れないからお握りを食べていれば、

「お~い、魚が餌食わね~から、お前が餌食ってんのか?」なんて言ってきます。

憎たらしいけれど面倒見もいい船頭さん。

私が釣れれば他は爆釣だから今日の釣り出来の基準は私?みたいな感じなのでしょう。

 

本日の釣果は30cmクラス3匹、防波堤サイズが4匹でした。

竿を折り、仕掛けをすべて落としてのこの釣果に哀れと感じた木村さんが

防波堤サイズを20匹ほどくれました。

 

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帰宅して、竿も仕掛けも無くなったことだし、この辺で釣りは辞めようか・・・

なんて落ち込みながら木村さんから頂いた魚を捌きます。

でもね、釣っても頂いても魚は魚なんです。

刺身、塩焼き、揚げ物、吸い物と、しかも新鮮でおいしい。

それに、キャンピングトレーラーで飲めば楽しいし、

船頭さんとのやりとりだって楽しい。

釣れない釣りでもみんなとワイワイ騒いで楽しんで、

やはり釣れない釣りでもやめられません。

 

翌日、放り出した仕事に追われ大変でした。

自業自得ですが、仕事は放り出してはいけません。

 

そろそろ、鯛釣りも始まります。

下手ですが、ワイワイ楽しもうと思います。