仕事でかなり嫌な事があり凹んでいた。

帰りに月が綺麗なので、空き地に車を止めボーっと眺めていたら

車が横付けして男が二名降りてきた。

赤色灯を消したパトカーと警官だった。

 

何をしていたんですか?

月を眺めていました・・・

 

身元確認しますので免許証をお願いします。

車のナンバーと身元照会までされ、本当に嫌な気分になった。

職業を聞かれたけれど、事件性も無いのにそこまでは答えたくないと拒否。

 

「気持ちをしっかり持って下さいね」

警官はそう言って立ち去った。

 

50過ぎの暗い表情のサラリーマンが、

空き地で車を止めてひとり月を眺める・・・

 

そう、見えたんだろうなぁ・・・

 

大丈夫!

さっ!帰ってご飯食べよう!

しっかりハンドルを握って、家路に着いた。