六本木ヒルズ展望台からの眺め。
展望台を一回りして、田舎者の私に分かった建造物は、
東京タワーとスカイツリー、六本木高校、そしてお墓。
ほかのビルの名前は全く分からない。
正直、白黒のおもちゃのブロックで造ったジオラマにしか見えなくて、
ただ、六本木ヒルズみたいな、こんな高いビルをよく造れるものだなと感心する。
スカイツリーも東京タワーも、
展望台から見える東京の景色はいつも同じ白黒の景色。
でも、この白黒の景色の中には、田舎者の私が見たこともなく、食べたこともなく、
経験したことのない世界と、日本の最新の流行で溢れている。
若かりし頃、憧れた世界。
小さく蠢く車を眺めながら、
こんな都会で、子供たちはどんな生活をしているのだろう。
そしてなぜか、ふと思い出した言葉。
「保育園落ちた、日本死ね!」
木々に花咲き薫る春の風景。
深緑から木漏れ日の眩しい夏の風景。
彩色美しく燃ゆる秋。
墨絵のごとき冬の風景。
そして、ギリシャ神話を語る四季の星空。
都会の人は笑うだろうが、
田舎者が捨てられない世界。
東京は楽しんだ。
もう、田舎に帰ろう・・・